
型枠大工は、きつい。
それでも、
選ぶ理由がある。
きつさも、やりがいも、将来性も。40期続く型枠会社の社長が、求人票には書かないことまで話す。
馬見塚建設を辞めていく人の理由は、ほぼ2つしかない。
「思っていたのと違う」と、人間関係だ。
入ってから「違った」と言わせたくない。だからこのページは、いいことより先に、きついことから話す。
読み終えて、それでも「やってみたい」と思えたなら。おそらく、あなたは続く。
完成した建物に、
型枠は残らない。
残るのは、形だけだ。
型枠大工は、コンクリートを流し込む「型」をつくる職人だ。固まれば型枠は外され、完成した建物のどこにも残らない。それでも、壁がまっすぐ立っているか、角がシャープに通っているか。建物の顔は、型枠の出来で決まる。

腕で建てる前に、
頭の中で、建て終えている。
どこから建てるか。材料をどこに置き、どこから出すか。何人で、何日かかるか。腕を動かす前に、勝負の大半はついている。
現場に立った瞬間に考えるのではありません。一番最初の打ち合わせの段階で、すべてをイメージして話をしています。それがプロの仕事です。
まみ社長(社内対談「建込みの順番」より)

どの順番でも、建てることはできる。そのうえで、一番速く、正確な順番を選ぶ。
できないわけではありません。あくまで、効率の問題です。
工期は、あとから決めるものではない。順番を決めた瞬間に、答えとして出てくる。考えるのが好きな人ほど、この仕事は面白くなる。
NEXT 03会社が傾きかけた日、社員は何をしたか。リーマンショック。
数億円の不渡り。
それでも、誰も辞めなかった。
リーマンショックのとき、同業は次々と潰れていった。馬見塚建設も、数億円の不渡りを被った。
あのとき会社を辞めた社員の数。全員が残り、踏ん張ってくれた。だから、今この会社がある。
そして今も、人が残っている。
18歳からの生え抜き。今いる職長は、全員が18歳前後から馬見塚建設で育った。
まだ一人も辞めていない。20歳、21歳で入社した今の若手は、全員が残っている。


ただし、出入りがないわけではない。人が入れ替わるのは、むしろ中間の世代だ。いいことだけを並べる会社を、あなたは信じないと思う。だから、これも書いておく。
NEXT 04ここからが、このページの本題だ。
いいことは、
どの求人にも書いてある。
きつさは、
立場ごとに姿を変える。
1年目、職長、社長。20年以上現場に立ってきた社長が、それぞれの段階で本当にきついことを話す。
最初の壁は、
材料の重さではない。


1年目に一番きついのは、人間関係と暑さです。それから、冬の雨の中での作業。どんな仕事でも同じだと思いますが、最初にぶつかる壁は、やはり人間関係です。
「馬見塚建設は人間関係がいい」とは、社長は言い切らない。
当社の社員は、優しい人間が多い。人を無下にする人はいないと思っています。ただ、正直に言えば分かりません。私が、ずっとその場にいるわけではないからです。
昨日まで楽しく雑談していた若手が、2、3日後には沈んだ顔をしている。過去には、そんなこともありました。
そして、人間関係のすぐ後に、もう一つの壁がやってくる。
- 4月入社
- 6〜7月気温が一気に上がる
- 1年後ムキムキの体に
4月に入社して、6月、7月と進むにつれて、気温は急激に上がっていきます。この時期に一気に厳しくなるのが、材料揚げという体力勝負です。ここでへこたれてしまう人も、少なくありません。
ただ、この材料揚げを1年通して体感することで、職人としての体がつくられていきます。
もう終わった。
昔は「頑張れ、頑張れ」と声をかけて、やらせていたのが事実です。けれど、この10年ほどは、みんなで協力し合いながら揚げています。そこは安心してください。
上手に体を鍛えて、1年後にはムキムキになっている。そうなるように、私たちの会社はしています。それでも、きついものはきついのですが。
本当の壁は、
職長の一歩手前にある。
早く覚えたい、上に行きたい。その気持ちが強ければ、1年目の壁はおそらく感じないでしょう。景色が変わるのは、職長になるかならないか、その瀬戸際です。

職長になって一番こたえるのは、自分の拾い出しが間違っていたときです。現場で、あれは心にきます。
社長自身は20代のころ、昼は現場、夜は拾い出しという生活を繰り返し、3日間徹夜したこともある。
もう、そういう時代ではありません。日曜日は休みです。現場作業も、日曜日には行いません。
本当に日曜日に作業しなければならない場面は、年に1回か2回あるかどうかです。そのときも、本人が「やらせてほしい」と言ってきてくれます。私は「では、1人工つけておいて」と返す。やった分は、きちんと1日分の仕事として数えます。
社員のミスは、
社長が背負う。
社員のミスの責任を取る。このつらさは、社長になった今も変わりません。社長である以上、責任を取るのは当たり前です。誰も、ミスをしようと思ってミスをしたわけではないのですから。
20代のころ、家族の看病が重なった時期があった。現場に出て、拾い出しをして、会社を回し、実習生の面倒を見て、そのうえで毎日看病をしていた。
自分では気づいていませんでした。けれど周りからは「明らかに普通ではない」「何かおかしい」と言われていた。言われたことを、何ひとつ覚えられなかった。私が一番きつかったのは、おそらくあの時期です。
自分が壊れかけていることに、自分では気づけない。それを身をもって知っている人間が、いま社員を見ている。
去っていく背中に、
願うこと。
辞めていく人は、本当の理由を言ってくれません。それには、いつも悩まされています。
辞めるのは、入社して半年から1年のあいだが多い。
1年いたのなら、もう少し頑張ってみてはどうか、と声はかけます。けれど心が離れてしまうと、無理に続けさせても、けがをしたり、休みが増えたりする。だから、あまり引き止めません。
その人の人生が、いい方向へ進みますように。そう願いながら送り出します。むしろ、申し訳なかったという気持ちになる。幸せにしてやりたかったからです。
ここまで読んで、
まだ「やってみたい」と思えたなら。
続く人は、
才能では決まらない。
腕の良し悪しでも、体の強さでもない。20年以上、何人もの若手を見てきた社長が挙げたのは、当たり前のことばかりだった。
同じ質問を、
20年以上前の1年目と、今の若手に。
「1年目で一番きつかったことは?」「辞めようと思ったことは?」。ベテランの職長と、今の若手に、同じことを聞いてみた。
1年目で、一番きつかったことは?
先輩が、めちゃくちゃ怖かったことです。もう、それに尽きます。
辞めようと思ったことは?
あまりないです。「ちくしょう」という気持ちで、踏ん張ってやってきました。あるとすれば、先輩の理不尽な怒り方が怖かったときです。
もう終わった。
1年目で、一番きつかったことは?
今のところ、きついと思ったことはそんなにないです。
辞めようと思ったことは?
まったくないです。むしろ、働かせてもらえてありがたいと思っています。
きついと思うことは?
全然きつくないですよ。
辞めようと思ったことは?
まだ、考えたこともないです。楽しくやってます。
20年以上前の1年目は、「先輩が怖い」がすべてだった。今の若手は、「ありがたい」「楽しくやってます」と答える。この10年で、現場の育て方は変わった。
だからこそ、今の若手たちは辞めずに残っているのだと思います。
もちろん、社長が聞いたからこその答えかもしれない。だから、見学に来たときは、ぜひ本人たちに直接聞いてみてほしい。本当かどうかは、若手の顔を見れば分かる。
あなたは、続く人か。
当てはまるものに、チェックを入れてみてほしい。
朝、大きな声でしっかり「おはようございます」と言える人は、辞めません。誠実に仕事をしている人は、そう簡単にはつまずきません。
当たり前のことを、毎日続けられるか。型枠大工に必要な才能があるとすれば、それだけだ。
答えが全部出る。
コンクリートが固まり、型枠を外す。自分たちで組んだ形が、そのままコンクリートになって現れる。角は通っているか。面はまっすぐか。ごまかしはきかない。だからこそ、きれいに出たときの気持ちよさは格別だ。
そして型枠は、一人では建たない。声を掛け合い、押さえ合い、呼吸を合わせて組み上げる。覚えた技術は、どの現場へ行っても通用する。


歳を重ねるほど、
手札が増えていく。
経験が積み重なるほど、腕が上がっていく。それが型枠大工です。
18歳で入った人が、どんな道を歩いていくのか。壁のある場所も含めて、並べてみた。
- 18〜21歳入社今の職長は全員、18歳前後からここで育った。
- 1年目壁人間関係と、最初の夏6〜7月の材料揚げが一番の山。1年通して体感するうちに、職人の体ができあがる。
- 1〜3年建込みを任され、段取りを組む言われた通りに動く人から、順番を決める人へ。
- 職長の手前壁本当の壁拾い出しを任される。景色が変わるのはここだ。
- 職長現場を率いる打ち合わせの段階で、現場のすべてをイメージする。
- 60歳〜道を選べる職長を続ける。2番手で支える。職長を育てる。
- 70歳〜知恵を貸す職長を育てる役割が、さらに大きくなる。
- 80歳業界には、現役の大工もいる社内の最年長は、今は61歳ほど。

いくつもの手札を持ち、技を見せ、帳尻を合わせる。歳を重ねるほど、そうした技術が増えていきます。
考えて働いてきた人だけだ。
何も考えずに一日を過ごしているだけの大工には、そこまでの成長はありません。職長と同じくらい考えて仕事をしてきた人に限ります。
毎日の現場で、なぜこの順番なのかを考える。その積み重ねが、20年後、30年後のあなたの値打ちになる。
NEXT 07AIの時代に、なぜ手に職なのか。
これからは、
手に職の時代が加速していく。
AIの時代だからこそ、
手に職が強くなる。
パソコンの中で完結する仕事は、これからAIにどんどん置き換わっていく。けれど、どれだけ技術が進んでも、現場で型枠を建てる人がいなければ、マンションも学校も病院も、一つも建たない。
置き換えのきかない技術を、自分の手に持っている人。その価値は、時代が進むほど上がっていく。手に職の時代はもう始まっていて、これからさらに加速していく。
しがみつくつもりはない。
会社というものは、すべて人でできています。ほかのものは、そのための道具にすぎません。
とはいえ、道具も大事です。先端技術も、最新の工具も、AIも使い倒す。そうして、さらに先の時代の型枠会社を目指していきます。
社長自身、AIを使って自社の仕組みを自らつくっている。17歳のときに本当にやりたかったのは、システムエンジニアだった。型枠の会社を継ぎ、26年かけて、結局どちらも手放さずにいる。
何のために働くのか
私たちは、未来を良くするために働いています。
ビジネスとは、人に幸せを届けること。困っていることを助けること。その対価として、お金をいただいている。このことを、決して忘れてはならないと思っています。
だからこそ経営者は、前へ前へと進む意識を持っていなければならない。立ち止まった会社に、未来を良くすることはできません。
辞めていく人が少ない会社だ。
人が残る会社でなければ、技術も残らない。職長が全員生え抜きであることも、若手がまだ一人も辞めていないことも、偶然ではない。そこを一番に考えてきた結果だと、私たちは考えている。
NEXT 08学生のアルバイト気分から、職人へ。会社が約束すること。いつまでも、
学生のアルバイト気分ではいられない。
だから、職人に育てる。
入ったばかりのころは、誰でも学生のアルバイトの延長から始まる。それ自体は、悪いことではない。けれど、そのままでは仕事は面白くならないし、給料も上がっていかない。
ここは、いるだけでお金がもらえる場所ではありません。仕事をした分に、給料はついてくる。やった分は、きちんと返ってくる。そういう会社でありたいと思っています。
それが腹に落ちた瞬間から、アルバイトは職人に変わり始めます。そこまで一緒に連れていくのが、会社の仕事です。
職人は、腕を売る。
その切り替えを、一人でやらせるつもりはない。ここからが、この会社のいちばん大事な約束だ。
「私は、君の味方だ」
辞めていった人たちを振り返ったとき、社長がたどり着いた答えがある。
辞めていった人たちに、「私は君の味方だ」ということを、しっかり根付かせることができませんでした。足りなかったのは、おそらくそこです。
では、社長の言う「味方」とは何か。甘やかすことでも、何でも許すことでもない。いつまでもアルバイト気分でいさせないのも、味方だからこそだ。そのうえで、社長の言葉から見えてくる「味方」には、3つの意味がある。
一人で立ちすくむ苦しさを、私はよく知っています。だから、入ってくれた人を一人にはしません。
辞めたいと言われてからでは、遅いのです。迷っているときに、私か職長が先に気づかなければならない。
だから私は、社員の顔をよく見ています。朝の顔つき、声、ちょっとした変化。本人が言い出せないうちに、こちらから声をかけられる会社でありたいと思っています。
幸せにしてやる。
これが、社長の人生理念だ。馬見塚建設に入った瞬間から、あなたはもう「出会った人」になる。
言えないまま一人で抱え込む前に、気づいてくれる人がいる。味方は、ここにいる。
働く条件
- 雇用
- 全員が正社員。外注に頼らず、社員で現場に入る
- 応募資格
- 普通自動車免許のみ。高校生は卒業後の取得でも可。試験費用の補助あり
- 資格取得
- 入社後、経験に合わせて取得。費用は会社が支援
- 手当
- 全員対象(中途採用の方は相談のうえ)
- 家賃手当
- 高卒・専門卒・大卒の新卒で、一人暮らしの方。入社後3年間
- 休日
- 日曜・祝日・GW・夏季・年末年始
- 募集
- 通年
- 給与
- 面談でお伝えします
給料は、会って話したい。
少ないとは思わない金額を、提示できると考えています。
ただ、給料は会社ごとにルールが違います。法定福利、法定外福利、手当、残業代の考え方、有給。数字だけを並べて比べても、本当の差は見えません。だからこそ、会って一つずつ説明したいのです。
面接すら、受けさせて
もらえなかった男が、
いま、人を迎えている。

22歳。修行に入った型枠の会社が、ある日突然倒産した。職探しを始めると、「どうせ家を継ぐから」という理由だけで10社以上に断られた。面接すら、させてもらえなかった。
平成17年7月7日、馬見塚建設に入社。1週間で職長を任され、何も分からずにおろおろするところから始まった。「教えてください」と言い続け、3年で一人前の職長になった。
副社長になってからは、ラス型枠を覚えるために、給料を1円も受け取らず頭を下げて回った。
生まれた家だけで判断される悔しさを知っている。だから、ここでは経歴ではなく、あなた自身を見る。
迷っているなら、
ここを読んでほしい。
体力に自信がありません。
正直に言えば、夏場の材料揚げは体力的にきつい。4月に入社して、6月、7月と気温が上がる時期が一番の山になる。そこはごまかさない。
ただ、今は一人で耐えさせることはしない。この10年ほどは、みんなで協力し合いながら材料を揚げている。1年通して体感するうちに、体は自然とできあがっていく。最初から体力がある必要はない。
続いている人に共通しているのは体力ではない。遅刻しない、休まない、朝大きな声で挨拶できる。見ているのは、この3つだ。
未経験でも大丈夫ですか。
大丈夫だ。応募に必要なのは普通自動車免許だけで、高校生なら卒業後の取得でもいい。試験費用の補助もある。
今いる職長は、全員が18歳前後から馬見塚建設で育った。資格の取り方や、何年でどこまで行けるかは「型枠大工になるには」にまとめてある。
親に反対されています。
心配されるのは当然だと思う。「建設業はきつい」「将来が不安」。親御さんがそう考えるのは、あなたのことを大事に思っているからだ。
そのうえで、伝えてほしいことがある。これからは、手に職の時代がさらに加速していく。どれだけ機械やAIが進んでも、現場で型枠を建てる人がいなければ、建物は一つも建たない。身につけた技術は、会社が変わっても、時代が変わっても、あなたの手に残る。
そしてこの会社は、リーマンショックで数億円の不渡りを被ったときも、社員が一人も辞めずに踏ん張って残った会社だ。今いる職長は、全員が18歳前後からここで育っている。
よければ、このページを親御さんにも見せてほしい。いいことだけでなく、きついことも全部書いてある。それを読んだうえで、一緒に考えてもらえたらうれしい。
休みはどうなっていますか。
日曜・祝日・GW・夏季休暇・年末年始が休み。現場作業は、日曜日には行わない。
給料はいくらですか。
面談でお伝えしている。会社ごとに福利厚生や手当、残業代の考え方が違い、数字だけでは比べられないからだ。少ないとは思わない金額を提示できる、と社長は話している。
応募しなくていい。
まずは、現場を
見に来てほしい。
このページに書いたことが本当かどうかは、現場の空気を吸えば分かる。職人の顔、声の掛け合い、型枠が組み上がっていく様子。見てから決めればいい。
募集は通年でおこなっている。LINEに一言、「見学したい」と送るだけでいい。